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楽天・JEPQは、米国のETF「JEPQ」に円で投資できる毎月分配型の投資信託です。2025年8月の設定から1年がたったので、楽天投信投資顧問の目論見書と月次レポートで数字を確認し直しました。2026年9月30日時点で押さえたいのは次の点です。
- 分配金は2025年10月から毎月出ていて、直近12回の合計は1万口あたり1,155円。9月30日の基準価額1万1,819円に対して約9.8%。ただし分配金の額は毎月変わり、約束されたものではない
- 以前この記事で書いた「配当利回り13%超」は、楽天・JEPQの分配実績ではありません。訂正します
- 実質的な信託報酬は年0.658%程度(ファンド分0.308%+投資先ETF分0.35%程度)
- 目論見書に「当ファンドは、NISAの対象ではありません」と書かれている。NISA口座では買えない
楽天・JEPQの基本情報

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 楽天・米国成長株式・プレミアム・インカム・ファンド(毎月決算型) |
| 運用会社 | 楽天投信投資顧問 |
| 設定日 | 2025年8月14日(信託期間は2035年8月14日まで) |
| 決算 | 年12回(毎月15日、休業日の場合は翌営業日) |
| 主な投資先 | JPモルガン・ナスダック米国株式・プレミアム・インカムETF(JEPQ) |
| 為替ヘッジ | なし |
| NISA | 対象外 |
| 基準価額 | 1万1,819円(2026年9月30日、1万口あたり) |
| 純資産総額 | 336.90億円(2026年9月30日) |
2026年8月末時点で、マザーファンドの98.9%がJEPQです。販売会社は、楽天投信投資顧問のサイトの一覧では楽天証券、みずほ銀行などです。出典は楽天投信投資顧問 楽天・JEPQ ファンドページと交付目論見書です。
仕組み 米国株を持ちながらオプションを売る

投資先のJEPQは、ナスダック100の銘柄を中心とする米国株を持ちながら、株価指数などの「コール・オプション(買う権利)」を売って、その代金(プレミアム)を受け取ります。この「カバードコール戦略」で、配当とプレミアムを分配の原資にします。その代わり、株価が大きく上がったときの値上がり益の一部は手放すことになります。
JEPQの組入上位5銘柄(2026年8月末、投資銘柄数110)は次のとおりです。
| 銘柄 | 比率 |
|---|---|
| NVIDIA | 7.3% |
| Apple | 6.4% |
| Microsoft | 5.3% |
| Alphabet(C株) | 4.8% |
| Micron Technology | 4.6% |
業種では情報技術が48.5%を占めます。出典は楽天・JEPQ 月次レポート(2026年8月31日基準)です。カバードコールの損益の考え方はカバードコール戦略は横ばい相場で有利か?で詳しく解説しています。
分配金の実績(1万口あたり、税引前)

| 決算 | 分配金 |
|---|---|
| 2025年10月 | 75円 |
| 2025年11月 | 80円 |
| 2025年12月 | 95円 |
| 2026年1月 | 100円 |
| 2026年2月 | 75円 |
| 2026年3月 | 85円 |
| 2026年4月 | 100円 |
| 2026年5月 | 100円 |
| 2026年6月 | 95円 |
| 2026年7月 | 110円 |
| 2026年8月 | 125円 |
| 2026年9月 | 115円 |
| 直近12回の合計 | 1,155円 |
分配金は月ごとに75円から125円まで動いています。目論見書では、分配金は運用の収益を超えて払われることがあり、その場合は基準価額が下がると説明されています。買った値段(個別元本)を下回る部分から払われる分配金は「元本払戻金(特別分配金)」で、実質的には元本の一部が戻ってきているだけです。
分配金を含めた成績は、2026年8月末時点で1年+28.7%、設定来+29.4%でした(分配金を再投資したとみなした値)。出典は楽天投信投資顧問 基準価額・分配金データと月次レポートです。
コスト
| 費用 | 料率 |
|---|---|
| 購入時手数料 | なし |
| 信託財産留保額 | なし |
| 信託報酬(ファンド分) | 年0.308%(税込) |
| 投資先ETFの報酬 | 年0.35%程度 |
| 実質的に負担する運用管理費用 | 年0.658%(税込)程度 |
実際にかかった費用を示す総経費率は、2025年12月16日から2026年6月15日の期間で年0.67%でした。全世界株式や米国株のインデックスファンドには信託報酬が年0.1%を下回るものもあるので、それと比べると高めです。出典は交付目論見書です。
NISAの対象外と税金
- 楽天・JEPQはNISAの対象外で、特定口座などの課税口座で買う
- 普通分配金と売却益には20.315%の税金がかかる(外国税額控除が適用されると分配時の税額が変わることがある)
- 元本払戻金(特別分配金)には税金がかからない
- 配当控除は使えない
金融庁の案内でも、成長投資枠では「信託期間20年未満、毎月分配型の投資信託」などが対象から外されています。NISAで米国株に投資したい人は、NISA対象の投資信託から選ぶことになります。出典は金融庁 NISAを知るです。証券会社の選び方は新NISAの証券会社の選び方にまとめています。
気をつけたいリスク

| リスク | 内容 |
|---|---|
| 株価変動 | 米国の大型成長株が下がると、基準価額も下がる |
| 為替変動 | 為替ヘッジがないため、円高になると基準価額が下がる |
| 上昇余地の制限 | オプションを売っているため、株価が大きく上がっても値上がり益の一部しか得られない |
| 特定銘柄への集中 | 特化型運用のため、一部の銘柄の値動きの影響が大きい |
| 分配金の減額 | 運用状況によって、分配金が減ったり出なかったりする |
楽天・JEPQが向く人・向かない人
| 向く人 | 向かない人 |
|---|---|
| NISA枠を使い切ったあと、課税口座で毎月の分配金を受け取りたい | NISAで非課税の運用をしたい |
| 値上がり益より、毎月の現金収入を優先したい | 長期で資産を大きく増やしたい(分配金を再投資したい) |
| 米国株と円安・円高の値動きを受け入れられる | 元本の値下がりに耐えられない |
資産を増やす時期は分配金を出さないファンドで複利を生かし、取り崩す時期に分配型を検討する、という分け方もあります。
楽天・JEPQを買う流れ
- 楽天証券などの販売会社で、課税口座(特定口座)を開く
- 投資信託の検索で「楽天・JEPQ」と入れて探す
- 金額を指定して買う(積立設定もできる)
楽天証券の口座開設の手順は楽天証券で始める積立NISAの始め方で解説しています。
よくある質問
楽天・JEPQの利回りは何%ですか
直近12回の分配金の合計1,155円を、2026年9月30日の基準価額1万1,819円で割ると約9.8%です。分配金は毎月変わり、将来も同じ水準が続くとは限りません。
楽天・JEPQはNISAで買えますか
買えません。交付目論見書に「当ファンドは、NISAの対象ではありません」と書かれています。
米国ETFのJEPQを直接買うのと何が違いますか
楽天・JEPQは円で買えて、分配金も円で受け取れます。その代わり、ファンド分の信託報酬(年0.308%)が上乗せされます。米国ETFを直接買う場合はドルでの売買になり、為替の手数料や米国市場の取引時間を考える必要があります。
分配金が多いほど得ですか
そうとは限りません。分配金を出すと、そのぶん基準価額は下がります。運用の収益を超えて払われた分配金は、元本の一部が戻ってきているのと同じです。
いつ分配金がもらえますか
毎月15日(休業日の場合は翌営業日)が決算日で、分配金はそのあと販売会社を通じて支払われます。
まとめ
- 楽天・JEPQは、米国ETF「JEPQ」に円で投資する毎月分配型の投資信託
- 直近12回の分配金の合計は1万口あたり1,155円(基準価額の約9.8%)。以前の「13%超」は誤りだった
- 実質的な信託報酬は年0.658%程度
- NISAの対象外なので、課税口座で買う
JEPQを実際に保有した結果はJEPQ運用結果、JEPQ・JEPI・JPSTの違いは毎月分配ETFを徹底比較で解説しています。




