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メルカリ株は2026年9月16日に3,621円で取引を終え、8月10日の年初来高値5,111円から約29.2%下落しました。直近では、ポケモンカードゲームの一部新商品の出品禁止が発表されています。
ただし、株価の下落幅をそのまま業績の悪化幅と考えることはできません。ポケモンカード全体が禁止されたわけでもなく、対象商品の規制で売上や利益がいくら変わるかは、確認した発表だけでは計算できません。
この記事では、メルカリ株が下落した局面の値動き、出品規制の対象、最新の通期決算を整理し、投資判断で確認したい点を解説します。企業の発表で確認できる事実と、今後の影響についての考察を分けて記載します。
情報確認日 2026年9月17日。株価比較は9月16日の東証終値を基準とし、9月17日の取引中の価格や終値は含めていません。
メルカリ株はどれくらい下落した?高値比と前日比を区別

株価時系列では、9月15日終値は3,867円、16日終値は3,621円です。この終値同士で計算すると、前日比は246円安、約6.36%安となります。本記事の前日比は時系列データに基づく計算値で統一しています。メルカリの株価時系列
| 比較する時点 | 株価 | 9月16日終値との差 |
|---|---|---|
| 8月10日の年初来高値 | 5,111円 | 1,490円安、約29.15%下落 |
| 8月31日終値 | 4,633円 | 1,012円安、約21.84%下落 |
| 9月15日終値 | 3,867円 | 246円安、約6.36%下落 |
| 9月16日終値 | 3,621円 | 比較の基準 |
下落率は「9月16日終値÷比較する株価−1」で独自計算。年初来高値は日中の高値であり、終値同士の比較とは異なります。
「約1か月で3割安」という表現は、おおむね8月の高値からの下落を指します。9月の月初から約3割下落したという意味ではありません。また、出品規制が発表された9月15日より前から株価は下落していたため、期間全体の値下がりを一つの発表だけで説明するのは適切ではありません。
従来の事業や株価を見る観点は、当ブログのメルカリの事業と株価を考えるポイントにもまとめています。過去の記事にある株価や見通しと、今回の確認日時点の数字は区別してください。
ポケカの出品禁止は何が対象?シングルカードとの違い
メルカリは9月15日、メルカリとメルカリShopsで「30th CELEBRATION」関連の一部商品を一時的に出品禁止とする案内を公表しました。適用は9月16日午前0時からです。メルカリ公式の出品禁止・ガイド改定案内
| 商品・出品の形態 | 今回の案内での取扱い |
|---|---|
| 拡張パック「30th CELEBRATION」の未開封品 | 出品禁止 |
| 「30th CELEBRATION カードセット」全9種 | 開封・未開封を問わず出品禁止 |
| 上記の商品を含むセット販売 | 出品禁止 |
| 開封済みのシングルカード | 出品可能との案内。ただしカードセット自体は開封後も禁止 |
一時禁止の終了日は固定されていません。取引の安全性を確保できないと判断される期間は継続する方針です。出品予定がある場合は、以前の画面や他の利用者の出品状況ではなく、現行の公式ルールを確認してください。
禁止されている出品が検索に表示されていたとしても、それだけで出品が認められたとは判断できません。今回の案内では、対象商品を確認した場合は順次削除するとされています。
出品規制はなぜ株価の懸念材料になるのか
出品の一部が制限されれば、その商品から発生していた取引機会が減る可能性があります。そのため、投資家が流通額や手数料収入への影響を懸念するという見方は成り立ちます。ただし、これは収益構造から考えた影響の経路であり、売上減少額が確定したという説明ではありません。
株価には、将来利益への期待、売買の需給、相場全体の動きなどが同時に影響します。規制発表と株価下落が近い時期に起きても、下落分の何%がその発表によるものかまでは、株価と発表日だけから特定できません。
短期の取引減少と長期の信頼回復は別に見る
短期的には、購入者が他サービスに移ることや、対象商品の取引機会が失われることが考えられます。一方、取引トラブルを抑え、安全に利用できるという信頼が高まれば、利用継続にプラスになる可能性もあります。
| 時間軸 | 想定される影響 | 確認したい情報 |
|---|---|---|
| 短期 | 対象商品の取引減少、監視対応の負担 | 規制期間、対象範囲、会社の費用説明 |
| 中期 | 他カテゴリーへの需要移動や利用者の離脱 | 流通額、購入頻度、利用者動向 |
| 長期 | 取引環境への信頼と継続利用への影響 | トラブル対応と成長が両立しているか |
上の表は分析のための仮説です。「規制すれば必ず業績が悪化する」「安全対策だから必ず株価が上がる」のどちらも、現時点で確定した結果として扱えません。
流通額の減少を、そのまま利益の減少にしない
マーケットプレイスで売買された商品の総額と、会社の売上収益は別です。さらに、売上収益から費用を差し引いた利益も異なります。この三つを混同すると、規制の影響を大きく見積もりすぎることがあります。
例えば、対象となる取引額が仮に10億円減り、その取引額に対して売上になる割合を仮に10%と置けば、機械的な売上影響は1億円です。そこから利益への影響を見るには、関連費用の増減や代わりに生じる取引も考える必要があります。
10億円と10%は計算の構造を示す仮定で、今回の対象商品の実績、会社予想、実効的な手数料率ではありません。10億円×10%=1億円という算数例です。
実際の影響を試算するには、対象商品の流通額、禁止が続く期間、他の商品への需要移動、利用者が残る割合などが必要です。確認した出品禁止の発表には、今回の措置による売上・利益への影響額は記載されていません。数字がない部分を推測で埋めないことが重要です。
最新の通期決算は増収増益。ただし9月の規制はまだ含まれない
8月5日公表の2026年6月期連結決算では、売上収益は2,292.93億円、営業利益は439.05億円でした。前年に比べて売上収益は19.0%、営業利益は57.7%増加しています。メルカリの2026年6月期決算短信
| 2026年6月期の指標 | 実績 |
|---|---|
| 売上収益 | 2,292.93億円 |
| コア営業利益 | 441.81億円 |
| 営業利益 | 439.05億円 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 354.01億円 |
これらは2025年7月から2026年6月までの実績です。9月の出品規制による影響を反映した決算ではないため、「直近の通期が好調だったから規制の影響はない」とは言えません。
来期予想は営業利益とコア営業利益を混同しない
同じ決算短信に示された2027年6月期の会社予想は、売上収益2,600〜2,900億円、コア営業利益450億円以上です。450億円はコア営業利益の予想であり、営業利益の確定値ではありません。
コア営業利益450億円という下限は、前期の441.81億円に対して約1.9%増です。しかし「以上」という条件付きの予想なので、利益成長が1.9%に確定したという読み方もできません。会社予想の更新や、その前提の説明を確認する必要があります。
最終利益の伸びには税金の影響もある
会社は、メルペイでの繰延税金資産の計上に伴い、法人所得税費用の利益方向の影響を80.09億円計上したと説明しています。最終利益を評価するときは、営業活動による利益と税務・会計上の影響を分けて確認しましょう。業績差異と繰延税金資産に関する会社開示
この税効果がそのまま翌期も繰り返されるとは限りません。単年度の最終利益だけで割安・割高を決めず、継続的な収益力を合わせて検討することが大切です。
今後の株価を見るために確認したい5項目
反発する日を予測するよりも、事業への影響がどの数字に表れるかを決めておくと、追加情報を整理しやすくなります。
| 確認する項目 | 見る理由 |
|---|---|
| 出品禁止の期間と対象変更 | 短期間の対応か、取扱商品の構造的な変化かを区別する |
| 国内の流通額・取引動向 | 一部商品の制限が全体にどれほど影響したかを見る |
| 販促・監視・顧客対応等の費用 | 売上が維持されても利益率が変わる可能性を確認する |
| Fintech・米国事業を含む全社の業績 | 一つのカテゴリーだけで企業全体を評価しないため |
| 会社予想の修正と説明 | 市場の懸念が会社の数値見通しに反映されるかを見る |
この表は今後の確認項目であり、現時点で悪化を確認した項目の一覧ではありません。SNS上の批判の多さを、利用者数や売上の減少率へ直接置き換えることもできません。
発表内容と株価の反応を分ける読み方は、任天堂株とニンダイ後の値動きを検証した記事にも共通します。材料の評価と、その時点の価格に何が織り込まれているかを分けて考えましょう。
約3割下落したから買い時とは限らない

過去の高値から安くなったことと、将来利益に対して割安であることは異なります。高値の時点で期待が大きすぎた場合、下落後でも割安とは限りません。逆に、事業の収益力が維持されるなら、下落が投資機会になる可能性もあります。判断には両方の仮説を検討する必要があります。
高値に戻るには約41.2%の上昇が必要
3,621円から5,111円に戻るために必要な上昇率は、約41.15%です。高値からの下落率29.15%とは一致しません。計算の分母が、下落前の高値と下落後の価格で違うためです。
仮に100株を5,111円で買っていた場合、取得額は51万1,100円、3,621円時点の評価額は36万2,100円で、含み損は14万9,000円です。手数料・税金を除く単純計算ですが、下落率と実際に受け入れられる損失額を結び付けて考える助けになります。
買い増しの前に保有額の上限を決める
平均取得単価を下げるための買い増しは、同じ会社への投資額を増やす行為でもあります。「以前より安い」という理由だけで追加すると、業績への見方を変えないまま損失リスクを大きくすることがあります。
購入理由、見通しが外れたと判断する条件、生活資金を除いた投資上限を先に書き出しましょう。考え方は、株価下落時の買い増しで確認したい点でも解説しています。
判断の根拠を残す方法は、投資ノートで売買を振り返る方法も参考になります。後から株価だけを見て理由を書き換えないよう、確認した事実と予想を分けて記録してください。
よくある質問

メルカリ株の下落はポケカ規制だけが原因ですか?
そう断定できません。規制発表より前から下落しており、企業への期待や市場の需給など複数の要因が影響し得ます。規制は検討すべき材料の一つです。
ポケモンカードはすべて出品禁止ですか?
今回の措置は指定された新商品の一部が対象です。開封済みシングルカードは可能という案内がある一方、指定カードセットは開封後も禁止されています。商品ごとの条件を確認します。
出品禁止はいつ終わりますか?
確認した公式案内には固定の終了日は示されていません。安全な取引環境を確保できないと判断される期間は継続する方針です。
取引が減るとメルカリの利益も同じ額だけ減りますか?
流通額、売上収益、利益は別の指標です。対象商品の規模、収益になる割合、費用の変化などを確認しないと利益への影響は算出できません。
好決算なのに株価が下がるのはなぜですか?
決算は過去の実績であり、株価には先行きへの期待も反映されます。好業績がすでに期待されていた場合や、今後の見通しへの評価が変わった場合には下落することもあります。
9月17日の最新株価も載っていますか?
本記事の比較基準は9月16日の東証終値です。取引時には証券会社等で現在値を確認し、夜間PTSや日中の高値と混同しないようにしてください。
3割安なら元の価格まで3割上がれば戻りますか?
戻りません。今回の比較では、3,621円から5,111円への回復に約41.15%の上昇が必要です。下落時と上昇時で計算の基準額が異なります。
規制の範囲と次の業績開示を確認する
今回のメルカリ株を見る際は、約3割という下落幅、ポケカの一部商品への出品規制、直近決算の増収増益を、それぞれ異なる情報として整理することが大切です。
現時点で確認できる規制範囲を押さえたうえで、今後の流通額、費用、会社予想にどう表れるかを追いましょう。株価が以前より安くなったことだけで結論を出さず、事業への見方と自分の保有額を合わせて判断してください。
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