はじめに：役所で申請できる給付金を知っていますか？
日本では、国や自治体が提供するさまざまな給付金や補助金の制度があります。
しかし、これらの制度は積極的に告知されるわけではなく、申請しなければ受け取れないものがほとんどです。
実際に「知らなかったから申請しなかった」というケースも少なくありません。
特に、所得の低い世帯や子育て世帯、高齢者、障害者、失業者など、経済的な支援を必要とする人々に向けた給付金は多く存在します。
しかし、これらの制度は役所側が自動で案内してくれるわけではないため、自ら情報を収集し、条件を満たしている場合は申請を行う必要があります。
本記事では、2025年最新の「申請すればもらえる給付金」を一覧形式でご紹介し、それぞれの申請方法や必要書類についても詳しく解説します。
給付金を活用して、家計の負担を少しでも軽減するための情報をぜひ参考にしてください。
簡単に動画にもまとめているのでこちらも合わせてご覧ください👇
役所で申請できる主な給付金一覧（2025年版）
日本の自治体では、生活を支援するためにさまざまな給付金制度を設けています。
これらの給付金は、一定の条件を満たせば誰でも申請できるものですが、役所が個別に通知を行うことはほとんどありません。
そのため、自分で情報を集め、該当するものがあれば積極的に申請することが大切です。
ここでは、2025年最新の給付金を「低所得者向け」「子育て世帯向け」「住宅関連」「高齢者・障害者向け」「失業者・求職者向け」の5つのカテゴリーに分けて紹介します。
低所得者向けの給付金
生活困窮者自立支援金
収入が一定額以下で、生活に困窮している世帯が対象の給付金です。
生活保護を受ける前の段階で利用でき、自治体によって支給額が異なりますが、月額数万円の支援が受けられる場合があります。
主な条件
・収入が一定基準以下であること
・預貯金が一定額以下であること
・就労支援などの自治体の指導を受ける意思があること
住居確保給付金
仕事を失った人や収入が減少した人を対象に、家賃の支援を行う給付金です。
一定期間、自治体が直接大家さんや管理会社に家賃を支払う形で支援が行われます。
主な条件
・失業または収入減少により、生活が困難になっていること
・一定の収入・資産基準を満たしていること
・求職活動を継続して行っていること
子育て世帯向けの給付金
児童手当（2025年の変更点）
児童手当は、中学生以下の子どもを養育する家庭に支給される給付金です。
2024年から所得制限が撤廃され、より多くの家庭が受給できるようになりました。
支給額（2025年版）
・3歳未満：月額15,000円
・3歳以上小学生以下：月額10,000円（第3子以降は15,000円）
・中学生：月額10,000円
出産育児一時金の最新情報
出産時に支給される「出産育児一時金」は、2024年から支給額が50万円に引き上げられました。
健康保険に加入している妊婦が対象で、医療機関に直接支払われるため、出産費用の負担を軽減できます。
住宅関連の給付金
マイホームの購入や賃貸住宅の住み替え、リフォームを支援するための給付金制度も多数用意されています。
住宅関連の支援制度は国や自治体が提供しており、一定の条件を満たせば補助を受けることができます。
家計の負担を軽減するために、積極的に活用しましょう。
住宅取得支援補助金
新築住宅や中古住宅を購入する際に利用できる補助金です。
特に、子育て世帯や若年層向けの支援が充実しており、省エネ性能の高い住宅を購入することで追加の補助を受けられるケースもあります。
主な条件
・一定の所得制限を満たしていること（例：世帯年収が一定額以下）
・購入する住宅が省エネ性能を満たしていること（対象住宅に認定される必要あり）
・自治体が定める条件を満たしていること（地域ごとに異なる）
支給額の目安
・最大50万円（条件によって変動）
リフォーム補助金制度
老朽化した住宅のリフォームやバリアフリー化を支援するための補助金制度です。
省エネリフォームや耐震改修など、住宅の機能向上を目的とした工事が対象となります。
主な条件
・住宅の築年数が一定以上であること（例：築10年以上）
・リフォーム内容が補助対象に該当すること（省エネ・耐震・バリアフリーなど）
・自治体ごとに定められた要件を満たしていること
支給額の目安
・工事費用の1/3～1/2（最大100万円程度）
住宅関連の給付金は、自治体ごとに異なるため、事前に役所や公式ホームページで詳細を確認することが重要です。
高齢者・障害者向けの給付金
高齢者や障害者を対象とした給付金は、生活の安定や介護・医療費の負担軽減を目的としています。
年金に上乗せして支給されるものや、特定の条件を満たすことで受け取れる補助金など、知らないと損をする制度が多数あります。
ここでは、代表的な給付金制度を紹介します。
年金生活者支援給付金
この制度は、老齢年金や障害年金を受給している人のうち、一定の所得基準を満たしている方を対象に、年金に加えて支給される給付金です。
主な条件
・65歳以上であること
・受給している年金が一定額以下であること
・市町村民税が非課税であること
支給額の目安
・月額5,000円～6,000円程度（年金の受給額による）
特別障害者手当
障害の程度が重く、日常生活で常に介護を必要とする方に支給される給付金です。
身体障害・知的障害・精神障害のある方が対象となります。
主な条件
・重度の障害があること（障害等級1級レベル）
・施設に入所していないこと
・本人と配偶者の所得が一定額以下であること
支給額の目安
・月額約28,840円（2025年時点）
介護保険の高額介護サービス費支給制度
介護サービスを利用した際、自己負担額が一定の上限を超えた場合に、超過分が払い戻される制度です。
介護保険制度を利用している高齢者・障害者の方が対象となります。
主な条件
・要介護認定を受けていること
・介護サービス利用にかかる自己負担額が上限を超えていること
支給額の目安
・自己負担額の上限は所得に応じて異なり、低所得者ほど上限額が低くなる（例：住民税非課税世帯は月額15,000円まで）
高齢者・障害者向けの給付金制度は、自治体によって異なる部分があるため、詳細は市区町村の窓口で確認することが重要です。
失業者・求職者向けの給付金
仕事を失った場合や転職活動をしている期間に、経済的な支援を受けられる給付金制度があります。
失業手当（雇用保険の基本手当）だけでなく、再就職を促すための手当や、職業訓練を受ける際の支援金もあります。
知らずに申請しないままだと、受け取れるはずの給付金を逃してしまう可能性があるため、しっかり確認しておきましょう。
雇用保険の基本手当（失業手当）
会社を辞めた後、次の仕事が決まるまでの間に支給される給付金です。
雇用保険に加入していた期間や退職理由によって受給期間や支給額が変わります。
主な条件
・退職前に雇用保険に一定期間以上加入していたこと（一般的に1年以上）
・ハローワークで求職活動を行っていること
・自己都合退職の場合、待機期間（通常3カ月）を経過していること
支給額の目安
・離職前の月給の約50～80％（上限あり）
・受給期間は90日～330日（年齢や勤続年数により異なる）
高年齢雇用継続給付金
60歳以上で、給与が60歳時点よりも75％未満に減額された場合に、補填として支給される給付金です。
定年後も再雇用で働く方にとって、収入減少を補う重要な制度です。
主な条件
・60歳以上65歳未満で働いていること
・賃金が60歳時点の75％未満に低下していること
・雇用保険に5年以上加入していたこと
支給額の目安
・給与の最大15％（給与が50％未満になった場合）
再就職手当
失業手当の受給資格がある人が、早期に再就職した場合に支給される給付金です。
受給者が積極的に再就職活動を行うことを促す目的で設けられています。
主な条件
・失業手当の支給残日数が3分の1以上あること
・ハローワーク経由で職を見つけたこと
・1年以上の雇用見込みがある仕事に就くこと
支給額の目安
・失業手当の支給残日数の60～70％相当額
職業訓練受講給付金
就職に必要なスキルを習得するための職業訓練を受ける際に、生活費の支援として支給される給付金です。
主な条件
・雇用保険に加入していない求職者であること
・職業訓練校への通学が認められていること
・世帯の収入が一定以下であること
支給額の目安
・月額10万円（別途交通費支給）
失業者向けの給付金は、申請のタイミングや求職活動の状況によって支給額が変わるため、ハローワークで詳細を確認しながら手続きを進めることが重要です。
給付金の申請方法と必要書類
給付金を受け取るためには、正しい手順で申請を行い、必要な書類を漏れなく提出することが重要です。
申請の方法は給付金の種類によって異なりますが、基本的な流れは共通しています。
ここでは、申請の流れと必要書類、注意点について詳しく解説します。
申請の基本的な流れ
- 対象となる給付金を確認する
まず、自分が該当する給付金があるかどうかを調べます。
自治体の公式ホームページや厚生労働省のサイト、ハローワークなどで最新情報をチェックしましょう。 - 申請条件を確認する
各給付金には所得制限や年齢条件、就労状況などの条件があります。
申請前に、自分がすべての条件を満たしているかを確認しましょう。 - 必要書類を準備する
申請には、本人確認書類や収入証明、住民票などの書類が必要になります。
事前にチェックリストを作り、不備がないように準備しましょう。 - 申請書を記入し提出する
窓口またはオンラインで申請書を提出します。
給付金によっては郵送での申請が認められている場合もあります。 - 審査結果を待つ
申請後、自治体や役所が内容を審査し、支給の可否が決定されます。
審査期間は数週間～数カ月かかることがあります。 - 給付金の受け取り
支給が決定すると、指定の銀行口座に振り込まれます。
支給開始時期は給付金の種類によって異なります。
必要書類の準備
給付金の申請時には、以下のような書類が必要になることが一般的です。
- 本人確認書類（運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証など）
- 住民票（世帯構成がわかるもの）
- 収入証明書（源泉徴収票、給与明細、確定申告書など）
- 預貯金通帳のコピー（振込先の確認用）
- 申請書類（給付金ごとに指定の申請用紙あり）
各給付金によって求められる書類が異なるため、事前に自治体や役所の窓口で確認することをおすすめします。
申請時の注意点
- 申請期限を守る
給付金には申請期限が設けられているものが多いため、締切を確認し、余裕をもって手続きを進めましょう。 - 書類の記入ミスを防ぐ
申請書の記入ミスや漏れがあると、審査に時間がかかったり、申請が却下されることがあります。
提出前に必ずチェックしましょう。 - オンライン申請と窓口申請の違いを理解する
給付金の種類によっては、オンライン申請が可能なものもあります。
オンライン申請は24時間対応で便利ですが、窓口での申請のほうが不明点を直接相談できるメリットもあります。 - 追加書類の提出を求められることがある
申請後に追加の書類を求められることがあるため、役所からの連絡には迅速に対応しましょう。
給付金を確実に受け取るためのポイント
給付金は申請しなければ受け取れないため、情報をしっかり把握し、正しい手続きで申請することが重要です。
せっかくの支援制度を活用できないと、生活の負担が増えてしまいます。
ここでは、給付金を確実に受け取るために押さえておきたいポイントを解説します。
最新情報をチェックする方法
給付金の制度は毎年変更されることがあり、新しい支援制度が追加されたり、支給条件が変更されたりすることがあります。
そのため、定期的に最新情報をチェックすることが重要です。
情報収集の方法
- 自治体の公式サイトを確認する
各市区町村のホームページには、給付金や補助金の最新情報が掲載されています。
「○○市 給付金」などで検索すると、該当ページが見つかります。 - 厚生労働省・国の制度をチェックする
国が運営する給付金制度もあるため、厚生労働省や総務省の公式サイトを確認しておきましょう。 - ハローワークや役所で相談する
直接窓口に行けば、自分が受け取れる可能性のある給付金について教えてもらえることがあります。 - ニュースやSNSを活用する
テレビや新聞、SNSでも給付金情報が発信されることがあるため、日常的にチェックしておくと新しい制度を逃しにくくなります。
詐欺に注意！正しい情報を見極める方法
給付金に関する詐欺が増加しており、「給付金を受け取るには手数料が必要」などと騙されるケースもあります。
正しい情報を見極めることが大切です。
詐欺の見分け方と対策
- 役所や国の機関が「手数料を請求する」ことは絶対にない
給付金の申請や受給に手数料はかかりません。
「振込手数料が必要」などと言われたら詐欺を疑いましょう。 - 不審なメールや電話に注意する
「給付金の申請ができます」といったメールやSMSが送られてくることがあります。
公式サイトで確認せずにリンクをクリックしないようにしましょう。 - 怪しい業者には個人情報を教えない
役所や銀行を装って個人情報を聞き出す手口もあります。
電話やメールで個人情報を求められた場合は、公式機関に直接問い合わせて確認しましょう。
給付金の対象にならない場合の対策
給付金には所得制限や条件があるため、申請しても対象外になることがあります。
しかし、ほかの支援制度が利用できる可能性もあるため、諦めずに情報を探しましょう。
1. 自治体の福祉制度を活用する
自治体ごとに独自の支援制度があり、生活困窮者向けの貸付制度や生活支援サービスが提供されています。
例えば、「生活困窮者自立支援制度」では、就労支援や住居支援が受けられます。
2. 民間団体の支援制度を探す
NPOや社会福祉協議会が提供する支援制度もあります。
生活に困ったときは、地域の支援団体に相談すると、食料支援や金銭的な支援を受けられる場合があります。
3. 他の補助金・助成金を探す
給付金の対象外でも、補助金や助成金を受けられる場合があります。
例えば、住宅リフォームの補助金や、教育費の支援制度など、目的ごとに異なる制度を活用しましょう。
まとめ：給付金を活用して生活をサポートしよう
日本にはさまざまな給付金制度がありますが、役所が積極的に案内してくれるわけではないため、自分で調べて申請することが重要です。
給付金を活用することで、家計の負担を軽減し、生活の質を向上させることができます。
給付金を受け取るために大切なポイント
- 申請しないと受け取れない
ほとんどの給付金は、自動で支給されるわけではありません。
条件を満たしていても、申請しないと受け取れないため、忘れずに手続きを行いましょう。 - 最新の情報を定期的にチェックする
給付金制度は毎年変更されるため、自治体の公式サイトや厚生労働省のホームページ、ハローワークなどで最新情報を確認することが大切です。 - 必要書類を正しく準備する
申請には本人確認書類や収入証明書、住民票などが必要です。
不備があると申請が通らないことがあるため、提出前にしっかりチェックしましょう。 - オンライン申請や窓口申請を活用する
最近では、オンライン申請が可能な給付金も増えています。
手続きの手間を減らすために、自分に合った申請方法を選びましょう。 - 詐欺に注意する
給付金詐欺が増えているため、役所を名乗る不審なメールや電話には十分注意しましょう。
給付金の申請や受給に手数料はかかりません。
給付金を活用して賢く生活を支えよう
給付金は、経済的な負担を軽減するための大切な制度です。
特に、低所得者向けの支援や子育て世帯向けの給付金、高齢者・障害者向けの補助など、幅広い層を対象とした制度が用意されています。
知らなかったために受給の機会を逃すことがないよう、こまめに情報をチェックし、積極的に活用しましょう。
生活を少しでも安定させるために、使える制度は最大限に利用することが大切です。
※注意点※
1. 分かりやすい内容にするため、控除の結果税金が戻ってくるものも「貰える」と表現しています。
2.受け取れる金額は、個人の収入や地域によって異なるため、一例として紹介していますのでご了承ください。
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