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投資をやめてしまう6つの理由と続ける仕組み|暴落から回復までの期間と金融庁の20年データで解説

2025年9月26日

NISAの口座は2025年12月末で2,821万口座、累計の買付額は71兆円になりました(金融庁)。投資を始める人が増えた一方で、値下がりや不安をきっかけに途中でやめてしまう人もいます。やめてしまう理由と、長く続けるための仕組みを、金融庁の資料と過去の株価データで整理し直しました。2026年9月30日時点で押さえたいのは次の点です。

  • 金融庁の資料では、国内外の株式と債券に毎月積み立てた場合、5年の保有では100万円が74万〜176万円とばらついたが、20年では186万〜331万円で、1989年以降のデータで元本割れはなかった
  • 株価が高値を取り戻すまでの期間は、コロナ・ショックの約6か月から、ITバブル崩壊の約15年まで大きく違う
  • やめてしまう理由は、期待とのギャップ、長い低迷、リスクの取りすぎ、不安、含み益の誘惑、情報に振り回されることの6つ
  • 続けるには、生活防衛資金、積立の自動化、売るルール、情報源を絞ることを先に決めておく


投資をやめてしまう6つの理由と対策

投資をやめてしまう6つの理由
理由起きること対策
1. 期待とのギャップ毎年同じように増えると思い、下がったときに失望する短い期間では元本割れもあると知っておく
2. 長い低迷何年も戻らない相場に耐えられない過去の暴落と回復の期間を知っておく
3. リスクの取りすぎ生活費まで投資に回し、下がったときに売るしかなくなる生活防衛資金を現金で残す
4. 不安仕組みがわからず、値動きのたびに怖くなる買っているものの中身を理解する
5. 含み益の誘惑少し増えたところで売り、その後の上昇を逃す売る時期と理由を先に決める
6. 情報に振り回されるSNSやニュースを見て、商品を乗り換え続ける情報源を絞り、方針を紙に書いておく

1. 期待とのギャップ 5年では元本割れもある

金融庁の資料では、1989年以降に毎月同じ金額ずつ国内外の株式と債券に積立投資をした場合の成果を、保有期間ごとに比べています。

保有期間100万円がいくらになったか
5年74万円〜176万円
20年186万円〜331万円

5年では、始めた時期によって元本割れもありました。20年では、どの時点から始めても元本割れはありませんでした。シミュレーションの「年利5%」は平均の話で、毎年5%ずつ増えるわけではありません。出典は金融庁 はじめようNISA 早わかりガイドブックです。

2. 長い低迷 高値を取り戻すまでの期間

投資をやめる人が多い背景
急落下落率高値を取り戻した日
ITバブル崩壊(ナスダック総合指数)2000年3月10日から2002年10月9日で-77.9%2015年4月23日(高値から約15年)
リーマン・ショック(S&P500)2007年10月9日から2009年3月9日で-56.8%2013年3月28日(約5年半)
コロナ・ショック(S&P500)2020年2月19日から3月23日で-33.9%2020年8月18日(約6か月)
日経平均(2024年7月の高値から)2024年7月11日から2025年4月7日で-26.3%2025年8月12日(約1年1か月)
米国の関税発表(S&P500)2025年2月19日から4月8日で-18.9%2025年6月27日(約4か月)

終値から計算しました(Yahoo!ファイナンスの株価データ、配当は含まない)。最近の急落は数か月で戻っていますが、過去には何年も戻らなかった時期もあります。1つの国や業種に集中せず、全世界に分散すると、1つの市場の長い低迷の影響を小さくできます。

3. リスクの取りすぎ 生活費まで投資しない

相場がよい時期ほど「もっと投資しないと損」と感じやすくなります。しかし、生活費や数年内に使うお金まで投資に回すと、値下がりしたときに売るしかなくなります。

  • 生活防衛資金(生活費の数か月〜1年分)は現金で残す
  • 教育費や住宅の頭金など、数年内に使うお金は投資に回さない
  • 収入が減ったときでも、積立額を減らせば続けられる金額にする

4. 不安 中身がわからないと怖くなる

過剰な不安感が投資を妨げる

全世界株式のインデックスファンドを持っているなら、世界中の2,000社以上の株を少しずつ持っていることになります。中身がわかっていれば、1日の値下がりで「全部なくなる」とは考えにくくなります。長期投資で失敗しやすい人の共通点は長期投資で失敗する人の共通点でくわしく解説しています。

5. 含み益の誘惑 売ってしまうと戻りを逃す

利益が出ると、減る前に確定したくなります。しかし急落のあとには大きく上がる日が続くことがあり、2024年8月5日に日経平均が12.4%下がった翌日には、10.2%上がりました。売ったあとに買い戻せず、上昇を逃すこともあります。

NISAで売った分の非課税枠は、翌年以降に買ったときの金額(簿価)で復活します(金融庁)。課税口座で売ると利益に20.315%の税金がかかります。売るときは、目的のお金が必要になった時期に合わせて、少しずつ取り崩すのが基本です。

6. 情報に振り回される 方針を先に書いておく

SNSやニュースには「インデックス投資はもう古い」「これからは○○が来る」といった情報があふれています。そのたびに商品を乗り換えると、手数料や税金がかかり、長期の積立の効果が出にくくなります。SNSで知り合った人から投資を勧められる詐欺も起きているので、知らない人の勧誘には応じないでください。

投資を続けるための5つの仕組み

  1. 生活防衛資金を先に作る
  2. 積立を自動にする。毎月決まった日に決まった金額を買う設定にして、相場を見て判断しない
  3. 目的と期間を書き出す(老後資金、教育費など)
  4. 売るルールを決める(お金が必要になる数年前から少しずつ売る、など)
  5. 情報源を1〜2つに絞る。見る頻度も月1回程度にする

よくある質問

投資をやめたほうがよいのはどんなときですか

生活費が足りない、借金の返済が苦しいなど、生活が回らないときは積立額を減らすか止めて構いません。値下がりしたこと自体は、やめる理由にはなりません。

暴落のときは積立を止めたほうがよいですか

止める必要はありません。値下がりしたときも同じ金額で買い続けると、多くの口数を買えます。生活が苦しい場合だけ、積立額を減らします。

含み損がつらいときはどうすればよいですか

アプリを見る回数を減らすと、値動きに振り回されにくくなります。それでもつらい場合は、値下がりしても続けられる金額まで積立額を下げてください。

NISAで売ったら非課税枠はどうなりますか

売った分の枠は、翌年以降に買ったときの金額(簿価)で復活します。すぐに同じ年に使えるわけではありません。

何年続ければよいですか

金融庁の資料では、20年の保有で元本割れはありませんでした(1989年以降のデータ)。10年以上使わないお金で、長く続けることが前提です。


まとめ

  • 5年の保有では元本割れもあるが、20年では1989年以降に元本割れはなかった(金融庁)
  • 暴落から回復までの期間は、約6か月から約15年まで違う
  • やめてしまう理由は、期待とのギャップ、長い低迷、リスクの取りすぎ、不安、含み益の誘惑、情報の6つ
  • 生活防衛資金、自動積立、売るルール、情報源を絞ることで続けやすくなる

暴落のときに下げが小さかった業種は暴落に強い銘柄の検証、NISAで暴落が来たときの考え方はNISAで株価が暴落したらどうする?、過去の暴落の歴史は過去の株価大暴落の歴史、お金を増やす前の順番はお金を増やす前に決める3つの目標にまとめています。

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