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結論からいうと、コシダカホールディングスの株主優待は、2026年8月末分から年1回から年2回へ拡充されました。ただし、2026年7月10日は優待の権利日ではなく、制度変更の公表日です。変更後の基準日は8月末日と2月末日で、各回にもらえる金額は従来と同じです。両方の基準日で同じ条件を満たせば、年間発行枚数が従来の2倍になります。
カラオケまねきねこをよく使う人には魅力が増した一方、優待券1回分の有効期間は12カ月から6カ月へ短縮されました。「優待が2倍」という言葉だけで判断せず、半年ごとに使い切れるか、3年以上の判定を維持できるか、株価下落を含む投資リスクを受け入れられるかまで確認することが大切です。
この記事では、コシダカホールディングスの株主優待制度変更資料を起点に、優待額、長期保有条件、必要資金、参考利回り、次の権利日、最新決算を整理します。株価と日程は2026年8月31日時点で確認しています。
コシダカHD株主優待の結論

| 確認項目 | 結論 |
|---|---|
| 銘柄 | コシダカホールディングス、証券コード2157 |
| 主なブランド | カラオケまねきねこ、ワンカラなど |
| 制度変更の公表日 | 2026年7月10日 |
| 変更の適用開始 | 2026年8月31日を基準日とする優待から |
| 変更後の基準日 | 8月末日と2月末日の年2回 |
| 100株、3年未満 | 1回2,000円相当、年2回なら年間4,000円相当 |
| 100株、3年以上 | 1回4,000円相当、年2回なら年間8,000円相当 |
| 大切な注意点 | 有効期間は各回6カ月、株価変動と制度変更の可能性あり |
2026年8月28日の東証終値1,016円で100株を買うと、売買手数料を除く必要資金は10万1,600円です。両基準日で対象になる前提の優待額面利回りは、3年未満で約3.94%、3年以上で約7.87%となります。会社予想の年間配当28円を単純合算した税引前の参考値は、それぞれ約6.69%、約10.63%です。
この数値は、優待券を額面どおり全て使い、年間を通じて同じ株数区分を維持し、会社予想どおり配当されると仮定した計算です。優待券は現金ではなく、利用先と期限が限られます。10%を超える数字を預金金利や確定利回りと同じように扱うことはできません。
7月10日は権利日ではなく制度変更の公表日
日付の意味を最初に整理しておきましょう。同社のIRリリース一覧では、2026年7月10日に「株主優待制度の変更に関するお知らせ」が開示されています。資料には、2026年8月31日現在を基準日とした株主優待から変更後の内容を実施すると明記されています。
| 日付 | 意味 | 投資家が確認すること |
|---|---|---|
| 2026年7月10日 | 取締役会決定と制度変更の公表日 | この日に株を持っていることが優待条件ではない |
| 2026年8月27日 | 2026年8月末分の権利付最終日 | この日の取引終了時点までに100株以上を保有 |
| 2026年8月28日 | 権利落ち日 | この日以降の購入では2026年8月末分に間に合わない |
| 2026年8月31日 | 変更後制度の最初の基準日 | 株主名簿に記載または記録される日 |
| 2027年2月末日 | 次回の優待基準日 | 年2回化で新たに加わる第2四半期末分 |
日本株は約定日から2営業日後に受け渡されるため、基準日に名簿へ載るには前もって買う必要があります。日本取引所グループのT+2決済案内からも、約定日と受渡日が同じではないことを確認できます。2026年8月末分はすでに権利付最終日を通過しており、8月31日に買っても今回分の対象にはなりません。
何が変わったのか
変更の本質は、期末株主だけに年1回配っていた優待券を、第2四半期末の株主にも同数配ることです。コシダカHDは、継続保有する株主への年間発行枚数が従来の2倍になると説明しています。同時に、1回分の有効期間を12カ月から6カ月へ変更し、利用できるグループ店舗を広げました。
| 項目 | 変更前 | 変更後 |
|---|---|---|
| 発行頻度 | 年1回 | 年2回 |
| 対象の基準日 | 8月末日 | 8月末日、2月末日 |
| 各回の券数 | 株数と保有期間に応じた枚数 | 従来の1回分と同数 |
| 年間の券数 | 1回分 | 両基準日で対象なら2回分 |
| 1回分の有効期間 | 12カ月 | 6カ月 |
| 利用対象 | まねきねこ、ワンカラが中心 | CAFE ECLA、JOYSOUNDなども追加 |
各回の金額が2倍になるわけではありません。100株を3年未満保有する人は、以前なら8月末に2,000円相当を1回受け取りました。変更後は8月末と2月末に各2,000円相当を受け取れるため、年間では4,000円相当になります。片方の基準日しか対象にならなければ、その年の受取額は2回分になりません。
1回にもらえる株主優待券
公式の株主優待案内では、100株以上の株主に、所有株式数と継続保有期間に応じて優待券を贈る制度が案内されています。直近の公式決算説明資料では、優待券は1枚1,000円相当で、1回当たりの内容は次のとおりです。
| 保有株数 | 3年未満 | 3年以上 |
|---|---|---|
| 100株以上400株未満 | 2枚、2,000円相当 | 4枚、4,000円相当 |
| 400株以上1,000株未満 | 5枚、5,000円相当 | 10枚、10,000円相当 |
| 1,000株以上 | 10枚、10,000円相当 | 20枚、20,000円相当 |
年2回化しても、この1回分の表がそのまま2倍になるわけではなく、同じ表を年2回判定するイメージです。株数を途中で増減すると、各基準日に実際に名簿へ記録された株数区分で決まると考えるのが安全です。発送時期や有効期間の日付、利用除外店などは、届いた券面と同封案内を必ず確認してください。
年間でもらえる額面はどう変わるか

8月末と2月末の両方で同じ株数区分、同じ保有期間区分を満たすと仮定すると、年間額面は次のように変わります。
| 保有株数 | 保有期間 | 変更前の年間額面 | 変更後の年間額面 | 増加額 |
|---|---|---|---|---|
| 100株 | 3年未満 | 2,000円 | 4,000円 | 2,000円 |
| 100株 | 3年以上 | 4,000円 | 8,000円 | 4,000円 |
| 400株 | 3年未満 | 5,000円 | 10,000円 | 5,000円 |
| 400株 | 3年以上 | 10,000円 | 20,000円 | 10,000円 |
| 1,000株 | 3年未満 | 10,000円 | 20,000円 | 10,000円 |
| 1,000株 | 3年以上 | 20,000円 | 40,000円 | 20,000円 |
最も少ない100株でも、3年未満なら年間4,000円相当、3年以上なら年間8,000円相当です。家族で定期的にカラオケを使う人なら消化しやすい可能性があります。しかし、利用頻度が低い人にとっては額面4,000円が現金4,000円と同じ価値になるとは限りません。使うために予定外の飲食や移動が増えれば、家計全体では支出が増える場合もあります。
3年以上の長期保有条件
長期保有優遇は、単に購入日から3年が経過すれば自動的に認定される仕組みではありません。従来の公式案内では、毎年2月末日と8月末日の株主名簿に、同一の株主番号で連続7回以上記載または記録されている株主が3年以上の区分です。6回以下は3年未満の扱いとなります。
| 判定項目 | 内容 |
|---|---|
| 確認される名簿 | 2月末日と8月末日の年2回 |
| 3年以上の目安 | 同一の株主番号で連続7回以上 |
| 3年未満 | 連続6回以下 |
| 必要株数 | 各判定時点で100株以上 |
| 注意しやすい場面 | 全株売却、証券会社変更、貸株設定、相続や名義変更など |
いったん全株を売却して買い直すと、同じ証券口座でも株主番号が変わり、連続保有の判定が途切れる可能性があります。貸株サービスの扱いも証券会社や設定で異なるため、長期認定を重視する場合は証券会社と株主名簿管理人へ事前に確認しましょう。会社のIRよくある質問では、株式事務の問い合わせ先も案内されています。
また、3年到達前の優待額面だけを合計して投資判断するのは危険です。3年間には6回の中間チェックがあり、その間に株価、業績、配当方針、優待制度が変わる可能性があります。長期優待は、長く持った結果として受けられる上乗せであり、現在の制度が3年後まで保証されているわけではありません。
有効期間が6カ月へ短縮された影響
年2回化の見返りとして見落としやすいのが、有効期間の短縮です。従来は1回発行で12カ月使えましたが、変更後は各回6カ月になります。会社側は利用促進を目的に挙げています。株主側から見ると、利用機会が半年ごとに分散する一方、まとめて長く保管する自由度は下がります。
| 利用スタイル | 年2回化の効果 | 注意点 |
|---|---|---|
| 月1回以上使う | 半年ごとに補充され、使い切りやすい可能性 | 対象店舗と券面期限を毎回確認 |
| 季節ごとに使う | 夏休み、年末年始などに分けやすい | 発行回をまたいで長期保管しにくい |
| 年1回だけ使う | 年間額面は増える | 片方の券が期限切れになる可能性が高い |
| 近くに店舗がない | 利用先拡大が助けになる場合あり | 移動費を含めると額面価値が下がる |
| 1度に高額利用する | 家族利用で消化しやすい | 利用枚数上限や併用条件を確認 |
直近の公式決算説明資料では、1回の会計で優待券を最大5枚まで利用でき、他のサービス券と併用できると説明されています。制度変更後に細かな利用条件が更新される可能性もあるため、古い案内だけで判断せず、新しい券面を優先してください。
利用できる店舗が増えた
2026年7月10日の変更では、発行回数だけでなく利用対象も拡大しました。従来のカラオケまねきねこ、ひとりカラオケ専門店ワンカラに加え、連結子会社が運営する複数ブランドが対象に追加されています。
| 運営会社 | 利用対象として案内されたブランド | 種類 |
|---|---|---|
| 株式会社コシダカ | カラオケまねきねこ | カラオケ |
| 株式会社コシダカ | ひとりカラオケ専門店ワンカラ | 1人向けカラオケ |
| 株式会社コシダカ | CAFE ECLA | カフェ |
| 株式会社スタンダード | カラオケショップJOYSOUND | カラオケ |
| 株式会社スタンダード | カラオケGLANZA | カラオケ |
| 株式会社スタンダード | しゃぶしゃぶすきやきダイニング天空 | 飲食 |
利用対象の拡大は、2025年11月にグループへ加わったJOYSOUND店舗事業との連携を進める動きとも読めます。決算補足資料では、スタンダードが運営するカラオケ店68店舗が2026年5月末時点で連結対象に含まれています。ただし、全店舗で例外なく使えることを保証するものではありません。予約前に店舗と最新の利用案内を確認しましょう。
100株はいくら必要か
株式基本情報によると、コシダカHDは東証プライム上場、売買単位は100株です。Yahooファイナンスの株価時系列で確認できる2026年8月28日の終値は1,016円でした。この価格を使った単純計算は次のとおりです。
| 保有株数 | 必要資金 | 年額、3年未満 | 優待額面利回り | 年額、3年以上 | 優待額面利回り |
|---|---|---|---|---|---|
| 100株 | 10万1,600円 | 4,000円 | 約3.94% | 8,000円 | 約7.87% |
| 400株 | 40万6,400円 | 10,000円 | 約2.46% | 20,000円 | 約4.92% |
| 1,000株 | 101万6,000円 | 20,000円 | 約1.97% | 40,000円 | 約3.94% |
優待額面利回りだけなら100株区分が最も高くなります。100株から400株へ4倍に増やしても、優待額面は3年未満で2.5倍、3年以上でも2.5倍です。1,000株へ増やした場合も、投資額ほど優待は増えません。優待目的だけで株数を増やすより、100株を基本に企業価値や分散投資とのバランスを考える方が合理的なケースがあります。
一方、株価は固定ではありません。100株なら株価が100円下がるだけで評価額は1万円下がり、3年未満の年間優待4,000円を上回ります。優待利回りが高く見えても、値下がりリスクを打ち消す仕組みではありません。
配当を含めた参考利回り
同社は2026年7月10日、2026年8月期の期末配当予想を13円から15円へ2円引き上げました。中間配当13円と合わせた年間予想は1株28円です。配当予想修正資料では、年間28円、配当性向27%から36%程度の見込みとされています。
| 保有株数 | 年間配当予想、税引前 | 配当利回り | 3年未満の優待込み参考値 | 3年以上の優待込み参考値 |
|---|---|---|---|---|
| 100株 | 2,800円 | 約2.76% | 約6.69% | 約10.63% |
| 400株 | 11,200円 | 約2.76% | 約5.22% | 約7.68% |
| 1,000株 | 28,000円 | 約2.76% | 約4.72% | 約6.69% |
計算式は、年間優待額面と税引前配当予想の合計を投資額で割ったものです。配当には通常税金がかかり、NISA口座か課税口座か、配当受取方法などで手取りが変わります。優待券を使わなければ、その分の実質価値はゼロです。したがって、配当込み参考値は銘柄比較の一材料であり、実現利回りではありません。
次回の権利は2027年2月末
2026年8月31日時点では、変更後制度の初回となる8月末分の権利取りは終了しています。次回は2027年2月末日基準です。2027年2月28日は日曜日のため、T+2決済を前提にすると権利付最終日は2月24日水曜日、権利落ち日は2月25日木曜日となる見込みです。
| 回 | 会社の基準日 | 権利付最終日 | 権利落ち日 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 変更後の初回 | 2026年8月31日 | 2026年8月27日 | 2026年8月28日 | 通過済み |
| 次回 | 2027年2月末日 | 2027年2月24日の見込み | 2027年2月25日の見込み | 証券会社の確定案内を要確認 |
| その次 | 2027年8月31日 | 2027年8月27日の見込み | 2027年8月30日の見込み | 証券会社の確定案内を要確認 |
日程は休場日や制度変更の影響を受けるため、実際に取引するときは利用する証券会社の権利日カレンダーで再確認してください。権利付最終日の大引けまで保有しても、株主番号や名義、受渡状況に問題があれば優待対象と認識されない可能性があります。
最新決算から見る企業の状態

株主優待だけで企業を評価するのは不十分です。2026年8月期第3四半期決算短信によると、2025年9月から2026年5月までの連結売上高は593億54百万円で前年同期比15.6%増でした。一方、営業利益は75億71百万円で9.8%減です。
| 2026年8月期第3四半期累計 | 実績 | 前年同期比 | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 593億54百万円 | 15.6%増 | 新店とスタンダード連結などで増収 |
| 営業利益 | 75億71百万円 | 9.8%減 | 先行投資や固定費増で減益 |
| 経常利益 | 77億55百万円 | 9.8%減 | 本業周辺の利益も前年割れ |
| 親会社株主帰属純利益 | 55億31百万円 | 2.3%増 | 固定資産売却益も寄与 |
| 自己資本比率 | 50.8% | 前期末51.2% | 大幅な悪化ではないが要継続確認 |
第3四半期決算補足説明資料では、国内カラオケの既存店売上高は前年同期比100.5%、客数96.9%、客単価103.7%でした。新POS、独自プラットフォームE-boなどの導入費用、家賃や人件費、各種手数料の増加が利益を圧迫しています。売上の伸びがそのまま利益の伸びにつながっていない点は、今後の採算改善を見るうえで重要です。
| 2026年8月期通期会社予想 | 金額 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 820億46百万円 | 18.2%増 |
| 営業利益 | 118億31百万円 | 3.8%増 |
| 経常利益 | 120億30百万円 | 3.7%増 |
| 親会社株主帰属純利益 | 64億51百万円から84億44百万円 | 22.7%増から60.6%増 |
| 年間配当 | 28円予想 | 前期24円から4円増配予定 |
通期では増収増益を見込んでいますが、第3四半期までの営業利益は前年割れです。年末年始を含む第2四半期に利益が集中しやすい季節性もあります。優待拡充が利用促進につながるか、新規出店や買収店舗の統合効果が費用増を上回るかを、次の本決算で確認する必要があります。会社のIRカレンダーと最新リリースを定期的に見ておくとよいでしょう。
見逃せない転換社債の転換完了
2026年8月26日、同社は第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の転換完了を公表しました。発行総額40億円の転換率は100%、累計の転換株式総数は592万5,900株です。
転換によって社債の返済負担が株式へ置き換わる面がある一方、発行株式数が増えると1株当たり利益や1株当たり価値に影響します。転換は完了したため、この社債に残る潜在株式の不確実性は解消したといえますが、転換後の発行済株式数を反映した本決算の1株当たり指標を確認することが重要です。優待費用も対象株主数や保有分布によって増えるため、還元拡充と利益成長の両立を見ていきましょう。
優待年2回化のメリットと注意点
| 観点 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 年間額面 | 両基準日で対象なら従来の2倍 | 片方だけなら2回分にならない |
| 最低投資額 | 100株なら約10万円で対象 | 株価下落は優待額を上回り得る |
| 長期優遇 | 3年以上で各回の額面が2倍 | 同一株主番号で連続7回以上が目安 |
| 利用先 | JOYSOUNDやカフェなどへ拡大 | 除外店や最新条件の確認が必要 |
| 有効期間 | 半年ごとの計画利用に向く | 各回6カ月へ短縮 |
| 配当 | 年間28円へ増配予想 | 予想であり確定ではなく課税もある |
| 業績 | 第3四半期売上は15.6%増 | 営業利益は9.8%減 |
制度変更だけを見れば拡充ですが、株主にとっての価値は利用状況で大きく変わります。半年に2,000円程度なら使い切れる人と、近くに対象店がなく期限切れにする人では、同じ100株でも実質価値が異なります。まず過去1年の自分の利用額を確認し、優待がなくても使う予定があるかを考えると、過大評価を避けられます。
買う前のチェックリスト
| 確認 | 質問 | 判断の目安 |
|---|---|---|
| 利用頻度 | 半年で2,000円以上を自然に使えるか | 予定外の利用が必要なら額面を割り引く |
| 店舗 | 生活圏に対象店があるか | 移動費と時間もコストとして考える |
| 保有期間 | 3年以上持つ前提か | 長期優遇だけを目当てに無理をしない |
| 資金配分 | 1銘柄へ偏りすぎないか | 優待利回りより分散を優先する場合もある |
| 業績 | 増収でも利益率が低下していないか | 本決算で営業利益と既存店客数を確認 |
| 制度 | 最新IRに変更がないか | 権利取り前に公式資料を再確認 |
| 日程 | 権利付最終日を把握したか | 基準日当日の購入では遅い |
買うかどうかは、優待を使う生活との相性と、企業の成長性を分けて考えるのがポイントです。使える優待は生活費を抑える助けになりますが、株式そのものの損益は別です。100株から始める場合でも、決算、財務、競争環境、出店投資、株式数の変化まで確認したうえで判断しましょう。
保有開始時期ごとの受取イメージ
年2回化によって、新しく買う人が最初の優待を待つ期間は短くなりやすくなりました。従来は8月末の年1回しか判定がなかったため、9月に買うと次の8月末までほぼ1年待つ必要がありました。変更後は2月末にも判定されるため、9月から2月の間に買った人は、受渡しが間に合えば2月末分から対象になれます。
| 想定ケース | 最初の対象候補 | 100株の1回分 | その後の考え方 |
|---|---|---|---|
| 2026年8月28日以降に新規購入 | 2027年2月末分 | 3年未満で2,000円相当 | 8月末も持てば次の2,000円相当を狙える |
| 2026年8月末に3年以上区分だった | 2026年8月末分 | 4,000円相当 | 2027年2月末も条件を満たせば4,000円相当 |
| 8月末後に全株売却 | 8月末分のみ | 該当区分の1回分 | 2月末分は対象外、長期記録も途切れる可能性 |
| 基準日前に100株から400株へ増加 | その基準日の名簿 | 株数区分に応じる | 長期判定と株数判定を分けて確認 |
たとえば、2027年2月末の名簿掲載を1回目として同一株主番号を維持できた場合、7回目は理論上2030年2月末です。1回目がいつとして数えられるか、基準日直前の購入が名簿にどう反映されるかで認定時期は変わり得ます。「3年後の購入日から長期額になる」と決めつけず、会社または株主名簿管理人に確認するのが確実です。
保有株数を増やした場合の長期区分も注意が必要です。長期判定の中心は同一株主番号での連続記録ですが、優待額は各基準日の保有株数で変わります。100株を長く持った後、判定直前に400株へ増やしただけで必ず400株の長期優遇になると自己判断せず、最新の贈呈基準を確認してください。
使い切れないと実質的な利回りは下がる
優待額面利回りは、優待券1円を現金1円と同じ価値として計算します。しかし実生活では、期限切れ、対象外メニュー、近隣店舗の有無、1会計の利用上限などにより価値が下がります。100株の年間額面をどれだけ使えるかで、見かけの利回りがどう変わるかを試算しました。
| 額面の利用率 | 3年未満の実質利用額 | 参考利回り | 3年以上の実質利用額 | 参考利回り |
|---|---|---|---|---|
| 100% | 4,000円 | 約3.94% | 8,000円 | 約7.87% |
| 75% | 3,000円 | 約2.95% | 6,000円 | 約5.91% |
| 50% | 2,000円 | 約1.97% | 4,000円 | 約3.94% |
| 25% | 1,000円 | 約0.98% | 2,000円 | 約1.97% |
| 0% | 0円 | 0% | 0円 | 0% |
この表から分かるのは、制度上の額面が2倍でも、利用率が半分なら実質的な価値は変更前と同程度になり得ることです。有効期間が6カ月へ短縮されたため、過去12カ月でまねきねこなどに実際に払った金額を確認し、その半期分を上限として価値を見積もる方法が現実的です。
優待があるから店舗へ行くのではなく、もともと予定していた支出を優待券に置き換えられる人ほど価値は高くなります。家族や友人との利用予定が明確で、半年ごとの券を自然に消化できるかを先に考えましょう。券を使うために不要な注文を追加した場合、その支出は節約効果から差し引く必要があります。
権利落ち日の値動きも優待コストになり得る
株主優待は無料でもらえるように見えますが、権利落ち日には配当や優待の権利を失う分を意識して株価が下がることがあります。実際の株価は業績、相場全体、需給、ニュースなど多くの要因で動くため、理論どおりに下落するとは限りません。
| 日付 | 終値 | 前日比 | 100株の評価額 |
|---|---|---|---|
| 2026年8月27日、権利付最終日 | 1,029円 | 比較の起点 | 10万2,900円 |
| 2026年8月28日、権利落ち日 | 1,016円 | 13円安、1.26%安 | 10万1,600円 |
| 評価額の差 | 1株13円 | 要因は特定できない | 1,300円減 |
この2日間の下落が優待だけを原因とするとは断定できません。それでも、100株の評価額が1日で1,300円変わった事実は、1回2,000円または4,000円相当の優待と株価変動を別々に見る必要性を示します。数日で数十円動けば、評価損益は1回分の優待額を超えます。
権利付最終日の直前に高値で飛びつき、優待を得た直後に売る方法は、値下がりや売買手数料で優待価値を失う可能性があります。長期優待を目指す場合はなおさら、半年ごとの権利取りではなく、企業価値と保有目的に納得できる価格かを優先すべきです。
本決算以降に確認したい5項目
優待拡充が企業価値の向上につながるには、優待券が来店を促し、追加注文やリピート利用を生み、費用を上回る利益につながることが必要です。制度の年間コストは対象株主数と保有区分によって変わり、券が実際に使われる割合も影響します。会社が今後どの程度開示するかは未定ですが、次の項目を継続して確認しましょう。
| 確認項目 | 直近の状況 | 次に見るポイント |
|---|---|---|
| 既存店売上 | 第3四半期累計で前年同期比100.5% | 客数回復と客単価上昇の持続性 |
| 営業利益率 | 16.3%から12.8%へ低下 | 新POSやE-boの費用回収 |
| 国内店舗 | 2026年5月末で786店舗 | 新店の立ち上がりと閉店数 |
| スタンダード統合 | JOYSOUNDなど68店舗を連結 | 仕入れ、家賃、運営の相乗効果 |
| 1株当たり指標 | 転換社債の転換が完了 | 転換後株式数を反映したEPSと配当性向 |
特に既存店客数は、値上げによる客単価上昇だけに頼っていないかを見る指標です。第3四半期累計では客数が前年同期比96.9%に下がる一方、客単価は103.7%でした。客数が戻らず費用だけが増えれば、増収でも営業利益率が伸びにくくなります。
新店投資は将来の売上を増やす一方、開店費用、減価償却、家賃、人件費を先に発生させます。優待拡充を好材料とみる場合も、短期の来店増だけではなく、1店舗当たり採算と営業キャッシュフローが改善しているかを確認する必要があります。配当と優待を維持する原資は、最終的には本業が生む現金です。
よくある質問

2026年7月10日が株主優待の権利日ですか
いいえ。2026年7月10日は制度変更の公表日です。変更後制度の最初の基準日は2026年8月31日でした。実際の権利取得には受渡日を考える必要があり、2026年8月末分の権利付最終日は8月27日です。
優待は本当に2倍になりましたか
両基準日で同じ株数区分と保有期間区分を満たす継続保有株主は、年間の発行回数が1回から2回になるため、年間の券数と額面が従来の2倍になります。各回の金額そのものが2倍になったわけではありません。
100株では年間いくらもらえますか
3年未満なら1回2,000円相当で、年2回とも対象なら年間4,000円相当です。3年以上なら1回4,000円相当、年間8,000円相当です。どちらか一方の基準日だけ保有した場合は1回分です。
400株では年間いくらですか
3年未満なら1回5,000円相当、年2回で年間10,000円相当です。3年以上なら1回10,000円相当、年間20,000円相当です。
1,000株では年間いくらですか
3年未満なら1回10,000円相当、年2回で年間20,000円相当です。3年以上なら1回20,000円相当、年間40,000円相当です。
3年以上はどう判定されますか
従来の公式案内では、2月末日と8月末日の株主名簿に同一の株主番号で連続7回以上記載または記録されることが条件です。単純な購入日だけでは判定できません。
途中で売って買い直しても長期保有になりますか
全株売却などで株主番号が変わると、継続記録が途切れる可能性があります。長期認定が目的なら、売買前に証券会社と株主名簿管理人へ確認してください。
優待券の有効期間は何カ月ですか
変更後は各回6カ月です。変更前の12カ月から短くなりました。届いた券面に記載された開始日と終了日を確認し、期限直前にまとめて使おうとしない方が安全です。
まねきねこ以外でも使えますか
はい。変更後はワンカラに加え、CAFE ECLA、カラオケショップJOYSOUND、カラオケGLANZA、しゃぶしゃぶすきやきダイニング天空も対象として案内されています。店舗ごとの取扱いは利用前に確認してください。
1回の会計で何枚使えますか
直近の公式説明では最大5枚までで、他のサービス券との併用も可能とされています。制度変更後の券面や利用案内に新しい条件が記載されている場合は、そちらを優先してください。
いま100株を買えば2026年8月分をもらえますか
2026年8月31日時点で新たに買っても、2026年8月末分には間に合いません。権利付最終日の8月27日は通過済みです。次回は2027年2月末日基準となります。
次の権利付最終日はいつですか
2027年2月末分は、T+2決済と休日配置から2027年2月24日となる見込みです。正式な取引日程は、権利取り前に証券会社のカレンダーで確認してください。
100株の優待利回りは何%ですか
2026年8月28日終値1,016円を使い、両基準日で対象になる前提では、3年未満の年間4,000円相当で約3.94%、3年以上の年間8,000円相当で約7.87%です。優待券を全て額面どおり使う仮定です。
配当を含めると利回り10%を超えますか
100株を3年以上保有し、年間優待8,000円相当を全て使い、年間配当28円予想を税引前で加えると、株価1,016円に対する参考値は約10.63%です。ただし配当は予想で、優待は現金ではなく、将来の制度も保証されません。
NISAで保有できますか
成長投資枠の対象銘柄として証券会社で取り扱われていれば保有できます。NISAでは配当や売却益の税制上の扱いに利点がありますが、株価下落や優待廃止のリスクは課税口座と同じです。
優待目的で400株や1,000株へ増やすべきですか
優待額面利回りは100株区分が最も高いため、優待だけを理由に株数を増やす合理性は高くありません。必要資金、配当、議決権、将来の値上がり期待を含め、ポートフォリオ全体で判断してください。
まとめ

コシダカホールディングスの株主優待は、2026年8月末分から8月末日と2月末日の年2回へ変わりました。100株の場合、3年未満なら年間4,000円相当、3年以上なら年間8,000円相当です。年2回とも同じ条件を満たす継続保有株主にとって、年間額面が従来の2倍になる拡充です。
ただし、2026年7月10日は権利日ではなく公表日です。各回の有効期間は12カ月から6カ月へ短縮され、優待券には利用先と期限があります。株価1,016円で計算した高い参考利回りも、券を全て使うこと、同じ区分を年間維持すること、配当予想が実現することを前提にしています。
最新決算は増収ながら営業減益で、先行投資や費用増の回収が今後の焦点です。優待の魅力だけでなく、本業の利益成長、株式数の変化、財務、次の本決算を確認しながら判断しましょう。株主優待は将来変更または廃止される可能性があります。この記事は制度と計算例を整理したもので、特定銘柄の推奨ではありません。投資判断は自己責任で行ってください。
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