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会社を辞めたあとにもらえるお金と、やるべき手続きを、ハローワーク・厚生労働省・日本年金機構・国税庁などの公式資料で確認し直しました。退職後の手続きは期限が短いものが多いので、期限の順に整理しています。2026年9月30日時点で押さえたいのは次の点です。
- 自己都合で辞めた人の失業保険(基本手当)は、2025年4月から給付制限が原則1か月に短縮
- 基本手当日額の上限は2026年8月1日から見直され、30〜44歳は8,270円
- 早く再就職すると、残りの給付日数の60〜70%が再就職手当としてもらえる
- 国民健康保険と国民年金の手続きは退職日の翌日から14日以内、健康保険の任意継続は20日以内
- 退職金は「退職所得控除」を引いた額の2分の1だけに課税される
退職後にやることを期限の順に確認
| 期限 | やること | 窓口 |
|---|---|---|
| 退職前 | 離職票、雇用保険被保険者証、源泉徴収票を受け取る準備。退職金がある人は「退職所得の受給に関する申告書」を出す | 勤務先 |
| 退職日の翌日から14日以内 | 国民健康保険への加入(家族の扶養に入らない場合)、国民年金の第1号被保険者への切り替え | 市区町村 |
| 退職日の翌日から20日以内 | 健康保険の任意継続の申し出(任意継続を選ぶ場合) | 加入していた健康保険 |
| できるだけ早く | ハローワークで求職の申込みと受給手続き(受給期間は原則、離職日の翌日から1年) | ハローワーク |
| 翌年3月15日まで | 年の途中で辞めて年末調整を受けていない人は確定申告(還付は5年間申告できる) | 税務署 |
国民健康保険の届出が遅れると、資格が生じた月までさかのぼって保険料がかかります。任意継続は期限を過ぎると申し出できません。
失業保険(雇用保険の基本手当)
働く意思と能力があり、求職活動をしているのに就職できない「失業の状態」のときに受け取れます。しばらく休養するつもりのときは受け取れない点に注意してください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受給資格 | 原則、離職前2年間に被保険者期間が12か月以上(倒産・解雇などは1年間に6か月以上) |
| 待期 | 受給手続きの日から7日間は支給されない |
| 給付制限(自己都合) | 2025年4月1日以降の離職は原則1か月(5年間で3回以上の自己都合離職は3か月) |
| 受給期間 | 原則、離職日の翌日から1年。病気などで30日以上働けない場合は最長3年まで延長できる |
| 失業の認定 | 原則4週間に1回、ハローワークで認定を受ける |
所定給付日数(自己都合などで辞めた人)
| 被保険者だった期間 | 1年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
|---|---|---|---|
| 給付日数 | 90日 | 120日 | 150日 |
倒産・解雇などで辞めた人(特定受給資格者)は、年齢と被保険者期間に応じて90〜330日です。出典はハローワーク 基本手当についてと基本手当の所定給付日数、令和6年雇用保険制度改正(令和7年4月1日施行分)です。
基本手当日額の上限(2026年8月1日から)
| 離職時の年齢 | 基本手当日額の上限 |
|---|---|
| 30歳未満 | 7,450円 |
| 30歳以上45歳未満 | 8,270円 |
| 45歳以上60歳未満 | 9,110円 |
| 60歳以上65歳未満 | 7,830円 |
基本手当日額は、離職前6か月の賃金をもとにした賃金日額の、おおむね50〜80%(60〜64歳は45〜80%)です。出典は基本手当日額の計算式及び金額(令和8年8月1日から)です。
早く就職すると受け取れる再就職手当
基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上残っているうちに、安定した職業に就いたときに受け取れます。
| 支給残日数 | 再就職手当の額 |
|---|---|
| 所定給付日数の3分の2以上 | 支給残日数×70%×基本手当日額 |
| 所定給付日数の3分の1以上 | 支給残日数×60%×基本手当日額 |
計算に使う基本手当日額には上限があり、2027年7月31日までは離職時60歳未満が6,745円、60歳以上65歳未満が5,454円です。たとえば基本手当日額4,000円、所定給付日数90日の人が給付制限期間中に就職した場合、4,000円×90日×70%=25万2,000円です(待期満了後1か月間は、ハローワークなどの紹介での就職に限られます)。再就職後の賃金が前職より下がった場合は、就業促進定着手当もあります。出典はハローワーク 就職促進給付と再就職手当のご案内です。
退職後の健康保険の選び方
| 選択肢 | 内容 | 期限 |
|---|---|---|
| 任意継続 | 辞めた会社の健康保険に最長2年間入り続ける。保険料は全額自己負担(協会けんぽは2026年度、標準報酬月額の上限32万円で計算) | 退職日の翌日から20日以内 |
| 国民健康保険 | 住んでいる市区町村の国保に入る。倒産・解雇などで辞めた人は、前年の給与所得を30%として保険料を計算する軽減がある | 14日以内 |
| 家族の扶養 | 家族の健康保険の被扶養者になる。収入の条件がある | 家族の勤務先に確認 |
どれが安いかは、前年の収入と住んでいる市区町村で変わります。任意継続の保険料と、市区町村で試算した国保の保険料を比べてから決めてください。出典は協会けんぽ 任意継続と令和8年度の任意継続被保険者の標準報酬月額の上限です。
病気やけがで働けずに退職する人は、一定の条件を満たすと、退職後も傷病手当金を受け取り続けられます(支給開始から通算1年6か月まで。任意継続中に発病した病気は対象外)。出典は協会けんぽ 傷病手当金です。
国民年金と住民税
- 国民年金 会社員(第2号被保険者)から第1号被保険者に切り替える。保険料は2026年度で月1万7,920円。失業した人は「特例免除」を申請できる。配偶者の扶養に入る場合は第3号被保険者になる
- 住民税 前年の所得に対してかかる。6月から12月に辞めた人は、残りを自分で納める(普通徴収)。1月から4月に辞めた人は、残りを最後の給与などからまとめて差し引かれるのが原則
出典は日本年金機構 国民年金保険料、国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度、東京都主税局 特別徴収にかかる手続きです。
退職金にかかる税金
退職金は、ほかの所得と分けて計算し、次の式の額に課税されます。
(退職金-退職所得控除額)×2分の1=退職所得の金額
| 勤続年数 | 退職所得控除額 |
|---|---|
| 20年以下 | 40万円×勤続年数(80万円に満たない場合は80万円) |
| 20年超 | 800万円+70万円×(勤続年数-20年) |
たとえば勤続30年なら、控除額は1,500万円です。勤務先に「退職所得の受給に関する申告書」を出していれば、税金は退職金から差し引かれて手続きが終わります。出典は国税庁 No.1420 退職金を受け取ったときです。
60歳以降に働き続ける人の高年齢雇用継続給付
60歳以上65歳未満で、賃金が60歳時点の64%以下に下がった場合、各月の賃金の10%が支給されます(2025年4月1日以降に60歳になった人。それより前に60歳になった人は最大15%)。64%超75%未満の場合は、低下率に応じて10%未満になります。出典はハローワーク 高年齢雇用継続給付です。
よくある質問
自己都合で辞めても失業保険はもらえますか
もらえます。2025年4月1日以降に辞めた人は、7日間の待期のあと、原則1か月の給付制限を経て支給が始まります。5年間に3回以上自己都合で辞めている場合は3か月です。
失業保険はいくらもらえますか
離職前6か月の賃金をもとにした基本手当日額×給付日数です。日額には年齢ごとの上限があり、2026年8月1日からは30〜44歳で8,270円です。
すぐに再就職すると損ですか
損とは限りません。支給残日数が3分の1以上あるうちに就職すれば、残りの日数の60〜70%が再就職手当として受け取れます。
退職後の健康保険はどれが安いですか
人によって違います。前年の収入が多い人は任意継続、倒産や解雇で辞めた人は国民健康保険の軽減を受けられることがあります。両方の保険料を試算して比べてください。
退職したら確定申告は必要ですか
年の途中で辞めて、その年に再就職せず年末調整を受けていない人は、翌年に確定申告をすると源泉徴収された所得税が戻ることがあります。還付の申告は5年間できます。
まとめ
- 退職後の手続きは期限の順に。国保と国民年金は14日以内、任意継続は20日以内
- 自己都合の失業保険は給付制限が原則1か月。日額の上限は2026年8月から見直された
- 早く就職すると、残りの給付日数の60〜70%が再就職手当になる
- 退職金は退職所得控除のあと2分の1に課税。申告書を出せば手続きは会社で完結する
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