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配当と株主優待を合わせた「総合利回り」の計算方法と、数字をうのみにしないための注意点をまとめました。計算例は、2026年9月30日時点で各社の公式IRを確認した銘柄で出しています。押さえたいのは次の点です。
- 総合利回りは「(年間配当+優待の年額)÷購入金額」。100株で計算した数字を使う
- 配当は税引前の数字。優待は雑所得で、配当とは税金の扱いが違う。NISAで非課税になるのは配当で、優待は対象外
- 継続保有の条件がある優待は、今から買っても1年目はもらえないことがある。1年目と2年目以降で総合利回りが変わる
- 優待の年額は「使い切れる場合」の数字。使えるお店がなければ実質の価値は下がる
株価は2026年9月30日の終値、配当と優待は各社の公式サイトで、いずれも2026年9月30日時点で確認しています。
総合利回りの計算方法
| 項目 | 計算式 |
|---|---|
| 配当利回り | 1株の年間配当(予想)×100株 ÷ 100株の購入金額 |
| 優待利回り | 100株でもらえる優待の年額 ÷ 100株の購入金額 |
| 総合利回り | 配当利回り+優待利回り |
優待利回りは、保有株数が増えるほど下がることが多い点に注意してください。多くの優待は100株でもらえる金額が一番割安で、200株、300株と増やしても優待は比例して増えません。
計算例(2026年9月30日時点)
| 銘柄(コード) | 100株の購入金額 | 年間配当(予想) | 優待の年額 | 配当利回り | 優待利回り | 総合利回り |
|---|---|---|---|---|---|---|
| FPパートナー(7388) | 23万4,000円 | 94円 | 6,000円分 | 約4.0% | 約2.6% | 約6.6% |
| ライフコーポレーション(8194) | 26万3,700円 | 70円 | 2,000円分(1年以上) | 約2.7% | 約0.8% | 約3.4% |
| トヨタ自動車(7203) | 29万1,300円 | 95円(2026年3月期実績) | 500円分(1年未満) | 約3.3% | 約0.2% | 約3.4% |
- FPパートナー 配当は2026年11月期の予想で年94円(中間47円・期末47円)。優待は5月末と11月末にデジタルギフト3,000円分ずつですが、2027年5月の分から6か月以上の保有が条件になります。出典はFPパートナーの株主還元のページです
- ライフコーポレーション 配当は2027年2月期の予想で年70円。優待は2月末に1年以上持っている株主に2,000円分(3年以上は3,000円分)です。今から買うと最初の1年は優待がないため、1年目の総合利回りは配当だけの約2.7%です。出典はライフコーポレーションの配当・株主優待のページです
- トヨタ自動車 配当は2026年3月期の実績で年95円。優待は3月末にTOYOTA Wallet残高で、1年未満500円分、1年以上1,000円分、3年以上3,000円分と増えます(3年以上なら総合利回りは約4.3%)。出典はトヨタの株主優待についてのページと配当金についてのページです
配当と優待は税金の扱いが違う
| 比べる点 | 配当 | 株主優待 |
|---|---|---|
| 所得の種類 | 配当所得 | 雑所得 |
| 税金の差し引き | 受け取るときに20.315%が差し引かれる(特定口座など) | 差し引かれない |
| NISA | 受取方法を「株式数比例配分方式」にしていれば非課税 | 非課税の対象外 |
| 配当控除 | 総合課税で申告すれば使える | 対象外 |
株主優待は国税庁の確定申告書等作成コーナーで雑所得にあたると案内されています。給与を1か所から受けている会社員で、給与以外の所得の合計が年20万円以下なら、所得税の確定申告は原則不要です(国税庁 No.1900)。住民税は別に申告が必要になる場合があるため、お住まいの市区町村で確認してください。出典は国税庁 株主優待を受け取った場合、国税庁 No.1330 配当金を受け取ったとき、金融庁 NISAとは、日本証券業協会 NISA口座の配当金の受取方式です。
税金まで含めた詳しい試算は高配当株5割・優待株3割・成長株2割のポートフォリオで解説しています。
総合利回りをうのみにしないための5つの注意点
- 継続保有の条件を確認する。ライフのように、1年目は優待がない銘柄は、1年目の総合利回りが下がる
- 優待を使い切れるかを考える。食事券や買物券は、近くにお店がなければ価値がない
- 株式分割や制度変更を確認する。分割で100株の優待が変わる会社が多い(外食やお肉の会社で2026年も相次いだ)
- 配当は予想。業績が悪くなると減配されることがある
- 権利落ちで株価が下がる。配当と優待の分だけ株価が下がることが多く、短期の売買ではもうかるとは限らない
総合利回りの高い銘柄を探すには
総合利回りで選んだ銘柄の一覧は配当と優待がもらえる銘柄の選び方で紹介しています。優待だけの利回りで外食の会社を比べたいときは食事券がもらえる株主優待【2026年版】、配当だけで選ぶなら12月末に権利確定する高配当株【2026年版】も参考にしてください。長く持つと増える優待は長期保有でもらえる・増える株主優待【2026年版】にまとめています。
よくある質問
総合利回りは何%あれば高いといえますか
決まった基準はありません。この記事の計算例では3〜7%ほどでした。数字が高いときは、優待に継続保有の条件がないか、配当が一時的に増えていないかを確認してください。
株主優待に税金はかかりますか
株主優待は雑所得にあたります。配当のように受け取るときに税金は差し引かれませんが、ほかの所得とあわせて申告が必要になる場合があります。
NISAで買えば優待も非課税になりますか
NISAで非課税になるのは配当や売却益で、株主優待は対象外です。NISA口座で買っても、優待は通常どおりもらえます。
総合利回りは税引前ですか
この記事の計算は税引前です。特定口座で配当を受け取ると20.315%が差し引かれるため、手取りの配当利回りは低くなります。
200株以上買うと総合利回りは上がりますか
多くの場合は下がります。配当は株数に比例して増えますが、優待は株数に比例して増えない会社が多いためです。
まとめ
- 総合利回りは(年間配当+優待の年額)÷購入金額で、100株で計算する
- 配当は配当所得、優待は雑所得で、NISAで非課税になるのは配当
- 継続保有の条件があると、1年目の総合利回りは下がる
- 優待を使い切れるか、配当が続くかまで考えて選ぶ




